キャバクラにゲイが来た話

言おうか言わまいか迷ったのだが、つい先週私の勤めているキャバクラにゲイの男性が来た。歳は20代前半とかなり若く、前髪にはクロミちゃんのヘアクリップを付け、NieRの派手なシャツを着て、ピンモンにストローを差して飲んでいた。

名をゆうあちゃん(仮)と言った。初めてのキャバクラらしく、かなり緊張しているようだった。

周りのキャストは何故キャバクラ?メンパブに行けばいいのに、などと話していたが、やはり男性1人でメンパブは敷居が高いと思うし、ボーイがホールに来る度我々キャストにあの人カッコイイ!とか、あの人セクシー!などとわざわざ報告してきたので、ゆうあちゃんはきっと歳の近い女性といわゆるガールズトークをしたいタイプなんだなぁと思った。

うちの店はボーイの顔面偏差値が高いことで有名で、新規の客には毎度「この店の黒服はホストみたいだなあ」と言われていた。全員メンパの店員なのであながち間違いではないが。

海斗を見ては「あの人すっごくスタイルいい!顔も小さい!モデルさんみたーい!」、士郎を見ては「あの子メッチャ目鼻立ち整ってる!ノリもいい!付き合うならあーいう人がいいなぁ」、壱成を見ては「あの子ジャニーズにいそう!すごいなかなかいない美形!」、一真を見ては「あの人の色気やばーい!抱かれたい!いい男ー!」、来海を見ては「あの子かわいいー!犬系男子ってやつ?よしよししたーい!」、ぎゃわさんを見ては「あの人の塩顔めっちゃ好き!韓国系ってやつ?おしゃれ!」などと、褒めちぎってくれた。あいつらすぐ調子に乗るからやめてほしい。もちろん閉店後調子に乗っていた。単純すぎる。

幸いなことに、LGBTQに偏見のある人間はうちの店にいなかったので、ゆうあちゃんは随分満足してまた来るねー!とキャッキャして帰って行った。またなゆうあちゃん。今度一緒にもかめろとメンパ行こうな。

終わり